
木をコンセプトにしたプロダクトシリーズに防水機能付きアイテムが登場
SP-WS04BTは、Victorブランドの中でも木の温もりと高音質を提供する製品群の一つとして、新しく発売されたポータブルワイヤレススピーカーです。
この製品の大きな特長は防水機能を備えている点であり、水回りやお風呂でも高音質のサウンドを安心して楽しむことができます。JVCケンウッド・デザインはその中でもプロダクトデザインからパッケージデザイン、プロモーション、CGデザインを手がけました。
曲木フレームの温もりと防水性を兼ね備えた意匠設計

木をコンセプトにした「WOODシリーズ」には、木の振動板を使用したオーディオコンポやイヤホン、天然木を使用したワイヤレススピーカーが展開されています。その中でもSP-WS04BTは、「天然木でありながら防水性を備える」という相反する要素を両立させることに挑みました。
プロダクトデザインでは、天然木の曲木を用いたフレームで柔らかく温かみのあるシルエットを生み出し、一つひとつ異なる木目や色味が空間に自然に馴染むことを目指しました。一方で、防水性を高めるために安心感のある樹脂素材を採用し、シンプルな形状に繊細なテクスチャのグリルを組み合わせることで、機能性と意匠性のバランスを追求しています。
WOODシリーズの世界観とインテリア性を高めながら、暮らしの中で自然に使い続けられる佇まいをデザインしました。
素材の魅力を引き出すシンプルでモダンなパッケージデザイン

パッケージデザインにおいては、素材そのものの美しさを引き出し、WOODシリーズの魅力を最大限に伝えることを大切にしました。どのような角度や背景で見せると最も魅力的に映るのかを検証し、2種類の天然木で展開する本製品がひと目でわかるよう、カラータブは約20種類のパターンを試作。生活空間に調和するモダンな印象に仕上げつつ、これまでのWOODシリーズのデザインのベースは変えず、その世界観を引き継ぎました。
暮らしに馴染む世界観づくりと防水性を伝えるビジュアル表現

プロモーションにおける課題は、今回の製品の最大の特長である「天然木」でありながら「防水性」を備えることをわかりやすく伝えることでした。インテリア性を重視するユーザーのライフスタイルを思い描きながら使用シーンを検討しつつ、営業戦略の観点から「防水性」を軸としたメインビジュアルを制作しています。その中でも、WOODシリーズ特有の温かさや柔らかさを損なわないよう配慮し、男女問わず受け入れられる世界観と使用シーンのイメージづくりを意識しました。

天然木の風合いを忠実に再現するための方法として、CGを使って複数の木目素材を重ねて微細に調整し、細部に至るまで質感表現にこだわりました。防水性を訴求する浴室での使用シーンは、背景を含めすべて3DCGで制作し、構図や光の向き・色温度・反射の具合に至るまで細かく調整することで、WOODシリーズの魅力を最大限に引き出す工夫を重ねています。さらにイメージビジュアル制作では、複数の3D背景案を検討し、より豊かなライフスタイルイメージを描ける表現を追求しました。
SP-WS04BTは、天然木の温もりを活かしながら防水という新たな機能性を加え、長年ビクターブランドが大切にしてきた「既成概念にとらわれず、時代にふさわしい技術や製品」を追求しています。そして、素材の魅力、機能性、意匠のバランスを一つひとつ積み重ねながら、これからも暮らしに寄り添うデザインと体験を創出し続けていきます。
Team
- Taiki Hirakawa
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- Product Design
- Naoki Onishi
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- Package Design
- Risa Wakai
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- Promotion Director
- Kentaro Ogura
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- CG Design